地球丸フォトエッセイ

「地球はとっても丸い」プロジェクトのメンバーがお届けする、世界各地からのフォトエッセイです。
掲載写真・文章の転載については、編集部までご相談下さい。
<< August 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
 
RECENT COMMENT
MOBILE
qrcode
PROFILE
無料ブログ作成サービス JUGEM
 
第10回 グアテマラのレインボーバス
連載:『ソンリサ・デ・グアテマラア(グアテマラの微笑み)』
文・写真:白石みつよ(ソロラ・グアテマラ在住)
グアテマラのレインボーバス
 グアテマラには鉄道がないため、移動手段は車になる。最近自家用車を持つ人が増えているが、バスを利用する人が大多数だ。スリや強盗の被害が多い首都グアテマラシティーでは、プリペイドカード清算の機械を搭載した最新バスが導入されたが、地方へのローカルバスは昔ながらのボンネット型バスが使われている。

 アメリカのスクールバスのお下がりをカラフルな色に塗りなおし、バス会社の名前や、オーナーがつけたバスの愛称(ほとんどが女性の名前)も書かれたバスは、見ているだけでも楽しい。遠くからでも自分が乗りたいバスが分かるほど、しっかりとバスの色が定着している。グアテマラはレインボーカラーの国とも呼ばれるが、カラフルバスもこれに大きく貢献している。

 バスが色鮮やかになったのは、グアテマラの識字率に関係していると言われる。現在もグアテマラの識字率は70%を割るが、10数年前はバスの前に書かれている行き先を読めず、立ち往生する人が多かったらしい。地方と首都部を結ぶバスは、地元のオーナーが仕切っており、それならと、オリジナルカラーを車体に塗るようになった。私の住むソロラのバスは、濃い緑とクリーム色の組み合わせ。この色のバスを見つけ乗れば、字が読めなくとも安心してバスに乗ることができるのだ。それが現在にも受け継がれ、しっかりと浸透している。

 スクールバス仕様のため座席も子どもサイズだが、子どもの二人掛用に三人座るのは当たり前。座席からはみ出した人どうしが、中央の通路で上手い具合に支えあい空気椅子状態になっている。料金を払わない子どもたちは、母親の背中やひざの上にのる。それにもあぶれた子どもは座席のそばにへばりついている。

 この中をアユダンテ(助手)が運賃を徴収して回る。客の乗り降りが多くとも、それぞれどこから乗ったかちゃんと覚えている。通路にはみ出し座っている人や、通路に立っている子どもたちで隙間もないが、そこは慣れたもの。乗客を前や後ろに押しやり、座席の上を渡り、しっかり取り立てていくのだ。

 グアテマラを爆走するレインボーバス。運転手のハンドルさばき。大音量のラテン音楽、次々と乗りこんでくる物売りたち。隣の人との笑顔のやり取り。退屈する間もなく、数時間が過ぎていく。


≪白石みつよ/プロフィール≫
中米の国グアテマラ在住12年目。政府公認観光ガイド、コーディネーター、グアテマラ・中米を伝えるライターとして活動。仕事=旅は素敵な方々と出会うことのできる、私にとっての宝物。グアテマラの友だちから「光代は僕たちよりグアテマラを知ってるよね」とお褒めの言葉を頂いている・・・。ホームページ


コメント
コメントする









 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://photo.chikyumaru.net/trackback/1045230
 

(C) 2019 ブログ JUGEM Some Rights Reserved.